口唇口蓋裂障害

先に参考リンク.
口唇口蓋裂治療の会

昼前のニュースを何気なく見ていたら,カンボジアなどでボランティア活動を行なっている日本人医師 (形成外科医) の特集があった.そこに映っていたカンボジアの子供を見て,俺は何とも言えない感情を抱いた.その子供は口唇裂障害を負っていたのだ.口唇裂とは,先天的に唇が裂けた状態のことだ.

実は,俺は片側性唇顎口蓋裂障害を負って生まれた.唇だけでなく,歯茎・口蓋 (= 上顎 ?) も裂けていたようだ.2 歳頃までに 2 回ほど手術を受けたらしい.10 年以上矯正治療を受け続けているのもこのため.
この事実を知ったのは中学生の頃.うまく発音できない音 主にサ行・タ行とそれに関する音 があったり,左の鼻腔内から唇まで縫合した跡があったり,俺の乳児期の写真がなかったりしたのはそういう事か,とその時に納得した.
親の性格を考えると,それまでひた隠しにされてきた事も納得しているし,今もその事について親と詳しく話し合おうとは思えない.つまり,自分が持つ障害について,これまであまり知らなかったと言っていい.

そういうわけで,前出のカンボジアの口唇裂の子供を見た瞬間,ある種の衝撃を受けたのである.また,この記事を書くために見つけた,上記リンク先サイトに記載されている症例の写真を見た時はそれ以上の衝撃を受けた.前者よりも後者の方が自分の障害に近かったからだ.かつての自分もこのような状態だったのか,と.
両親にとって第一子,母方の祖父母にとって初孫である俺と初めて対面したときの彼らの心境を推し量ると実に苦しい.

とにかく,俺は その成長過程にそれ相応の費用がつぎ込まれているという事になる.なるはずだ.たぶん.あくまで 障害のない人と比較すれば,だけど
だからこそ,高専在学時には 「何としても就職を」 と思っていたはずなんだが,まだ学生をしている自分がいる・・・.

この辺に関する話は後日また書くかも.